Charlotteが過ごした時間は夢

 

ミリシタでの初SRは「高鳴り15分間 宮尾美也」、ドゥシェです。

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かわいいよね。覚醒後もいいよね。

これGREE版だけど。

 

 

 

この記事は、「夢」とする理由、夢とシャルロットについて書きます。

 

「夢」の理由

シャルロットとシャーロットが過ごしたあの時間は、「夢」だと思っています。シャルロットが寄宿学校に行く直前に、鏡の前で見た「夢」です。

 

夢だと思う理由は以下の3つです。

  1. ティーセットの修繕
  2. シャーロットと別れた後、フライディがまた鏡の前でおままごとですか、ルビアも制服姿に見とれている、と言っていることから。
  3. 彼女の恐怖や不安、孤独に由来するもの。

1は言わなくてもいいでしょう。

2の場面で制服を着ているシーンはありません。シャーロットに会った日の翌朝は、ベッドの上で、服も寝る時のものです。学校に行く日の朝、おままごとの最中に「夢」の中に行ったと思います。

僕は3つめの理由が一番大きいと思います。学校の話を聞かされた後のシャルロットは、恐ろしい先生や意地悪ないじめっ子が大勢いるところなんて死んでも行きたくないと叫び、養母が自分たちを追い出そうと、唯一の肉親である父親も奪おうとしていると思うわけです。この思いは「夢」とはいえ、当時のシャルロットが思ったことで間違いないでしょう。ここから生まれた陰湿な人間たちのいる場所に行く恐怖や不安、そして、肉親を奪われる孤独…これらが「夢」を生み出したのです。

時間軸にすると、このような感じです。

  1. 学校の話を聞き、不安を抱えたまま当日になる。
  2. おままごとをしている最中に「夢」を見る。
  3. シャーロットと別れ、現実に戻る。

シャーロットに会うのは学校の話を聞いた後なので、それまでのシャルロットは様々な負の感情を抱えたままだったと思います。 

この「夢」を見たことで、シャルロットは成長しました。新しい場所に行くことの不安を乗り越える力、そこに行かなければ見れないもの、苦手なものに向かい合う意思、そういったものを彼女は得たわけです。そして、家族や友達というその力を支えてくれる存在がいるということにも気づいたんです。

 

 

夢とシャルロット

この「夢」がシャルロットにもたらしたものは、ものすごく大きいものです。

 

それは、シャーロットというかけがえのない存在です。

 

一人ぼっちのシャルロットに初めてできた友達で、一生の思い出を与えた人です。そして、誰よりも早く彼女の心の奥へと行けた人でもあります。孤独を感じていたからかもしれないですが、それを抜きにしても一番だと思います。

 

花畑

彼女が鈴蘭の花畑へ行こうと誘ったから、シャルロットは外に出ることの楽しさを感じ取ったと思います。ただ、序盤のおままごとでエランティスの花畑に倒れこむのが夢だと話しているので、行きたいと思いつつも、養母が許してくれそうにないので諦めていたんだと思います。シャーロットが少し強引に誘ったことが良かったんですね。(ウェンズディやフライディは条件付きで許可してくれるかもしれません…?)

 ・エランティス(セツブンソウ)の花言葉は、人間嫌いや微笑み、気品、拒絶です。

花畑に行くまでの肉体的な苦しみは、現実の辛さも表している気がします。その苦しみを乗り越えた先に、素晴らしい景色、新しい何かとの出会いがあると示唆していたのではないでしょうか。

貴婦人の湖で見た光景が、五感で感じた風景が、外に出ることは不安な感情を生みだすと同時に素晴らしい景色を見せてくれると感じられたと思います。

 

日々

また、二人で過ごした日々も、シャルロットにとっては今までにない初めての日々だったはずです。勉強や絵画の場面の楽しそうな雰囲気がそれを語っています。シャーロットがいることで、目の前のこと全てが楽しいものに変わったわけです。それに、シャーロットと会った夜に、こんなに楽しい夜は初めて、とシャルロットは言っています。

 

毒殺

シャーロットが毒殺を謀ろうとしたことで、養母の気持ちがようやくシャルロットに伝わるわけです。これは一人でやらなくちゃいけない、とシャーロットは言います。養母はシャルロットにとって恐怖の対象です。その上、毒殺という物騒極まりないことを一人でやらせるわけです。毒を差し引いても、シャルロット一人で養母に何かをするというのは、彼女にとってとても難しく、勇気のいるものです。おそらく、話しかけることもなかなかに…。

シャルロットがどのあたりで毒を入れないと思ったのかは不明ですが、勇気を出して養母に一歩踏み出したことで、彼女の気持ちを聞くことができ、二人の溝が埋まったわけです。大切に思っているからこそ、養母はあんなに厳しくなってしまうんですね。(全部わかった上での二週目以降がしんどい)

では、なぜシャーロットは毒殺を提案したのでしょうか。

 

それは、断ることの大切さを教えるためだと思います。

 

いくら仲が良くてもただ言うことを聞いていては、それはただの言いなりです。そもそも、それは仲良しではないですね。意思や良心などに反することを断る、それはとても大事なことです。シャーロットはそれを教えたかったのではないでしょうか。

 

そしてもう一つ、成長です。

 

シャルロット自身の成長を促すために、提案したんです。シャーロットが「一人でやらなくちゃいけない」と言ったのは、こういう理由です。

  • 苦手なものや嫌なものに向かう力があるか
  • 自分がいなくなっても大丈夫なのかを試すため

ここでシャルロットが戻ってきていたら、シャーロットはどうしていたのかはわかりません。ですが、シャルロットは途中で戻ることなく、そして毒を入れることもなく、お茶を養母に出しました。試練を乗り越えたわけです。

そして、その成長の証となるのが香水です。素敵なレディに近づいた証として贈ったのではと思います。香水のことは門外漢ですが、香水をつけるのは人に会う時や、外に出る時のような気がします。それを与えることは、どこに出ても問題ないレディであると暗に示しているのでは。

 とはいえ、本当にシャルロットが養母がいなくなれば学校に行かなくて済む、父親を奪われない、と考えた可能性も捨てきれないんですが。

 

外に出なければ見れない景色があること、辛いことでも一歩踏み出す勇気、シャーロットとの出会いで生まれた様々な経験を得て、シャルロットは成長しました。 だから、シャーロットは自分がいなくなっても大丈夫だと「思えた」たのでしょうね。シャルロットなら大丈夫と確信したから、お別れしたんです。

 また、「夢」を見たこと、戻った現実で起こったことやかけられた言葉で、彼女が感じていた孤独は消え去ったと思います。ティーセットを直したこと、「自慢のお嬢様」と

 いう言葉、それはどれも彼女が愛されているからこそ生まれるものです。家族からの愛をシャルロットはようやく感じ取れたんです。

「夢」が与えてくれたものは本当に大きなものです。新しい場所へ行くことの恐怖や不安こそあれど、シャーロットと作った思い出と経験がシャルロットに一歩を踏み出す勇気を与えてくれます。ただ、シャルロットにそういう勇気や行動力が無いというわけではありません。それを出すための後押しが必要だったわけです。「夢」を経た今では家族たちがその後押しになっていますが、最初に背中を押したのはシャーロットなんですよ。永遠に彼女の支えになっていると思います。

また、シャーロットの性格はシャルロットも元来持っている気がします。今は状況によって抑え込まれているというか、出にくい感じなのではと思うんです。この後、少しづつ出てくるのではないでしょうか。あるいは、混ざり合う感じかもしれません。ミラージュ・ミラーの「重なった二つのティーカップ」がこの様子を表していると考えられます。

さらには、養母とシャルロットのわだかまりを消し去ったのもこの「夢」。お茶を出した時の様子や、野ばらの柄のティーセットを直したことで養母の気持ちが本当なんだと理解したと思います。養母の眼には、シャルロットが今までとは違って見えるでしょうね。

 

 

余談

シャルロットの体は現実だと正常なのでは、という疑問が一時期あったのですが、彼女の体が元気ならば、同い年、あるいは近い年の子供と遊んだり話したりするはずです。そこから、学校への恐怖はそこまで強くならないのではと思いまして。もちろん、新しい場所への不安はあると思います。

彼女の学校への恐怖は本が由来です。物語に登場するような人物ばかりではないと証明するものが無かった、あるいは量がなかったのではないでしょうか。物語や小説も読んでいるとは思いますが、怖いと感じる人物ばかり心に残っていた可能性もあります。

 

 

 

以上です。ご覧いただき、ありがとうございました。